💬 雑談
小説 『足りない』5 話
みね·
#小説部#足りない
どもども!みねだよ〜!!
昨日予告をしていたんだけど、やっぱりこの回じゃ書ききれないので超重要!って言うわけじゃないかも笑
でも今回から6月8日のお話になるよ!大事なはず(?)なので読んでくれると嬉しいです✨
※この物語はフィクションです。
作中に登場する人物名・団体名などは実在するものを使用していますが、ストーリー・設定・出来事はすべて創作です。実在の人物・団体・事実とは一切関係ありません。
また、本作品には事件や犯罪を題材とした表現、心理的に重い描写が含まれます。あらかじめご了承ください。
5 話
6月8日 13:32
「今日はみなさんに、大切な話があります!」
昼食休憩が終わった頃、マネージャーの鈴木さんが楽しそうに言った。彼女の表情は明るかった。けれど、どこか申し訳なさを感じさせるような雰囲気も纏っていた。
「え、なになに?」
若井が興味津々といった様子で顔を上げる。
「急に改まってどうしたんですか?」
涼ちゃんも不思議そうに鈴木さんを見る。
「もしかして、何か決まった?」
僕がそう尋ねると、鈴木さんは嬉しそうに頷いた。
「はい。実は、みなさんに大きなお仕事が決まりました!」
「おお……!」
「なになに!?」
三人の視線が一斉に鈴木さんへ集まる。
「海外で開催される大きなイベントに、Mrs. GREEN APPLEとして出演していただくことになりました!」
「……海外?」
僕が聞き返すと、鈴木さんは大きく頷いた。
「はい。それだけじゃありません。レッドカーペットにも参加していただく予定です」
「え、マジで!?」
若井が目を見開く。
「すご……」
涼ちゃんも驚いたように声を漏らした。僕は二人の顔を見た。
海外のレッドカーペット。僕たち三人で、そこに立つ。その言葉を頭の中で繰り返すだけで、胸の奥が熱くなった。
「……三人で?」
思わず、そんな言葉が口からこぼれた。
「もちろんです」
鈴木さんの返事を聞いた瞬間、自然と笑みがこぼれた。
「そっか……三人で、海外か」
ここまで来たんだ。僕たち三人で。
「いつなんですか?」
涼ちゃんが尋ねる。
「来月の予定です。まだ細かい日程は調整中ですが、かなり大きなイベントなので、会社としてもぜひ参加してほしいということで」
「やばいな……」
若井が小さく呟いた。
「うん。やばいね」
僕も笑った。その時だった。
「……ただ」
鈴木さんの声が、少しだけ低くなった。三人の視線が再び彼女へ集まる。
「一つ、相談があります」
「相談?」
僕が首を傾げる。鈴木さんは少し言いづらそうにしながら、手元の資料をめくった。
「実は、若井さんに別のお仕事のお話も来ているんです」
「俺に?」
若井が自分を指差す。
「はい。以前からお話があったものなんですが……」
鈴木さんが一度言葉を切る。
「若井さんの、ソロライブです」
「……え」
若井の目が、大きく見開かれた。
その表情を見た瞬間、僕は思った。きっと、若井はこの話を待っていた。
ずっと。
「まだ正式決定ではありません。ただ、先方からはかなり前向きなお話をいただいていて……」
「ソロライブ……」
若井が小さく呟いた。その声には、驚きと、それ以上の何かが混ざっていた。
嬉しい。たぶん、そうなんだろう。僕にも、それくらいは分かった。
でも。僕の胸の奥には、さっきまでとは違う感情が生まれていた。
「……それって、海外の仕事と日程が被る可能性は?」
僕が尋ねる。鈴木さんは少しだけ視線を逸らした。
「その可能性があります」
部屋の空気が、ほんの少しだけ変わった。
「海外のお仕事は三人での参加が前提です。一方で、若井さんのソロライブも、本人が参加することを前提に話が進んでいます」
「じゃあ……」
涼ちゃんが困ったように二つの資料を見る。
「どっちかを選ばなきゃいけないってこと?」
「現時点では、まだ分かりません。ただ……スケジュールによっては、どちらかを優先していただく必要が出てくるかもしれません」
鈴木さんの言葉が、静かに落ちた。僕は隣にいる若井を見た。若井は、手元の資料をじっと見つめていた。その目は、今まで見たことがないくらい真剣だった。
そして僕は、この時まだ知らなかった。
この選択が、僕たち三人の関係を大きく変えてしまうことを。
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