💬 雑談
小説部 『足りない』1 目線の先にスグリ
ゲスト·
#小説部#足りない
どもどもども〜!みねだよ!!
みなさんPrologueでたくさんのコメント本当にありがとうございました😭
そうなんです!リアルさを出すために頑張っていたのでそこを理解していただき幸せです!!!✨
あ、見ていない人は「足りない」と調べて読んでください!コメント、考察待ってます!
※この物語はフィクションです。
作中に登場する人物名・団体名などは実在するものを使用していますが、ストーリー・設定・出来事はすべて創作です。実在の人物・団体・事実とは一切関係ありません。
また、本作品には事件や犯罪を題材とした表現、心理的に重い描写が含まれます。あらかじめご了承ください。
1 目線の先にスグリ
6月12日
朝の光が、カーテンの隙間から差し込んでいた。目を開けると、見慣れた天井が目に入る。特別なことなんて何もない、いつも通りの朝。
スマホに届いた通知を確認し、今日の予定を頭の中で整理する。仕事、打ち合わせ、収録。昔から変わらない日々。忙しくて、苦しくて、それでも楽しかった日々。僕はいつものように支度をして、家を出た。
僕の家からスタジオまでは徒歩10分圏内のとても近い場所だった。昔なら何とも思わなかった道も、最近は少しだけ遠く感じる。だから僕はよくタクシーを使ってしまう。
「MGAスタジオまでお願いします」
テレビやライブで魅せる姿とは程遠く、いつもの僕はとても「世界13位のアーティスト」とは言えない姿だ。ボサボサの髪、疲れきった瞳、顔バレしないようにわざと大きいマスク。誰も僕を見て、ステージの上の姿を想像することはないだろう。
スタジオに着くと、急に肩へ重みがのしかかった。何時まで続くか分からない収録、冷めたコーヒー、机に積まれた資料。毎日のように繰り返される光景にも、少しずつ慣れてきた。それでも、心が疲れてしまう日はある。
僕、大森元貴は現在Mrs. GREEN APPLEのボーカルを務めている。昔はライブハウスを埋めることに精一杯だったけれど、今ではドームを埋めることだって難しいことじゃない。この現実に幸せを感じる。けれど、その幸せを素直に受け止められない自分もいた。
理由なんて考えないようにしていた。考え始めたら、きっと何もかもが崩れてしまう気がしたから。だから今日も、目の前の仕事だけを見る。笑って、歌って、期待に応える。それが今の僕にできる、たった一つのことだった。
「元貴。おはよ」
そう言って僕の隣にやって来たのは涼ちゃんだ。本名は藤澤涼架。柔らかく笑うその表情は、初めて出会った頃から何も変わらない。
「おはよう」
軽く返事をすると、涼ちゃんは「今日も朝早いね」と笑った。
「まあね。家にいても落ち着かないし」
「分かる。でも、ちゃんと休まないと体壊すよ?」
そう言って苦笑いを浮かべる。人のことをよく見ていて、誰よりも気遣いができる人。だからこそ、一緒にいると肩の力が抜ける。
そんな何気ない朝が、今日も始まった。
時刻は21時を過ぎた。辺りは暗闇に包まれて、僕を飲み込んでしまいそうだった。
「今日は、このくらいで終わりにしましょうか」
マネージャーの言葉で今日の仕事が終わる。僕はすぐに身支度を済ませ外に出ようとした。すると、「ねえ、元貴」と、涼ちゃんに声をかけられた。
「……何」
「ちょっと話したいことがあるんだけど、いい?」
話したいこと、そんなもの、一つしか思い当たらなかった。胸の奥がざわつく。きっと、もう避けられない話だ。それでも、今だけは向き合う勇気がなかった。
「……ごめん」
短くそう告げると、涼ちゃんは少し驚いたように目を見開いた。
「え?」
「今日は無理」
自分でも驚くほど冷たい声だった。返事を待つこともなく踵を返す。
「元貴、待って」
背中越しに聞こえた声は、思っていたよりもずっと弱々しかった。それでも僕は振り返らない。振り返ってしまえば、今まで積み上げてきたものが音を立てて崩れてしまう気がしたからだ。
あらかじめ呼んでいたタクシーに逃げるように乗り込む。ドアが閉まる音を聞いた瞬間、ようやく息を吐いた。落ち着こうとしても、心臓は早鐘を打ち続けている。
窓の外へ視線を向ける。流れていく夜の景色をぼんやり眺めながら目を閉じようとした、その時だった。
街灯に照らされた歩道の脇で、一輪の植物が目に留まる。いや、花ではない。枝先には、チェリーにも似た赤い果実がいくつも実っていた。
植物に興味なんてない。名前を知ろうと思ったこともない。それなのに、その赤い実からだけは、なぜか目を逸らすことができなかった。
‥ここで何かが「足りない」こと、気づいてくれましたか?
その真相はまた今度!コメント、考察待ってます!!✨
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